探究型入試・新タイプ入試とは?──「体験の蓄積」がそのまま強みになる

中学入試に、教科の点数だけで測らない新しいタイプの入試が広がっています。呼び方は学校ごとにさまざま——探究型、思考力型、プレゼンテーション型、自己アピール型、適性検査型。共通するのは、知識の量ではなく「自分で考えて表現する力」を見ることです。そしてこの力、机の上だけでは育ちません。
どんなことが問われるのか
形式は学校によって幅がありますが、よくある要素はこのあたりです。
- 資料の読み取り+記述:グラフや文章を読んで自分の考えを書く(公立中高一貫校の適性検査もこの系統)
- プレゼンテーション:自分が取り組んできたこと・好きなことを発表し、質疑に答える
- 協働・グループワーク:初対面の子と課題に取り組む様子を見る
注目したいのはプレゼン型です。発表の題材は、習い事でも生き物の飼育でも工作でもいい——つまりそれまでの体験の蓄積がそのまま持ち札になる入試です。
なぜ「体験」が効くのか
探究型入試で評価されるのは、きれいな模範解答ではなく自分の言葉です。
- 「なぜ?」と疑問を持った経験がある子は、資料を見て問いを立てられる
- 実験や観察で試行錯誤した子は、「うまくいかなかったとき、どうしたか」を語れる
- 人前で発表した経験がある子は、質疑で固まらない
これらはすべて、科学教室・観察会・発表つきのワークショップで積める経験です。自由研究を探究型で一本やり切るのも、直結する練習になります。→ 高学年の探究型自由研究
低学年〜中学年は「種まき」で十分
探究型入試を意識しても、低学年から対策めいたことをする必要はありません。この時期は好きの発見と体験の量が全てです。方針は低学年からの種まきと体験学習と中学受験にまとめたとおりで、探究型入試はその延長線上に勝手に乗ってきます。
気をつけたいのは、体験を「対策」にした瞬間に子どもが楽しくなくなること。親は入試情報を頭の隅に置きつつ、子どもには黙って体験の機会だけ増やすのが賢い距離感です。
参考・出典
よくある質問
- 探究型・新タイプ入試とはどんな入試ですか?
国語・算数などの教科試験の代わりに(または加えて)、資料の読み取りと記述、グループワーク、プレゼンテーション、自分の好きな探究の発表などで選抜する入試の総称です。学校によって呼び方も形式も大きく異なります。
- 対策の塾に行けば身につきますか?
形式への慣れは塾で補えますが、中身になる「自分の体験と考え」は買えません。ふだんの体験と、それについて話す・書く習慣が土台で、直前のテクニックだけでは薄さが出やすい入試です。
- 受けるかどうかまだ決めていません。何をしておけば?
何も決めなくて大丈夫です。体験を重ねて「好き」を見つけておくことは、探究型入試にも教科型の勉強にも、受験しない場合にも効く共通の土台になります。決めるのは高学年からで間に合います。